あなたは、キャッチコピーを考えたことがありますか?
もしかして、自分には関係ないものと思っていますか?
実は私も、理系のエンジニアなので、自分には関係のないものと思っていました。
でも、思い返してみると、イベントのネーミング、ポスターやチラシの宣伝文句、DIYで作った物のネーミング、自分が思いついた裏技に名前を付ける...
など、素人ながらに、コピーライターのまねごとをする機会は結構あります。
この本では、良いキャッチコピーを生み出す、「型」が38個紹介されています。
キャッチコピーを作りたい商品やサービスを、この「型」にはめることにより、
なんと、宣伝や広告のプロでなくても、コピーを作れるのです。
書籍データ
タイトル | キャッチコピーの教科書 |
著者 | さわらぎ 寛子 |
価格 | 単行本 \1,512 |
Kindle版 \1,361 | |
ページ数 | 166ページ |
出版社 | すばる舎 |
出版日 | 2017/5/20 |
Amazonレビュー数 | 23件 |
評価 | 4.4 |
著者プロフィール
さわらぎ寛子(さわらぎ ひろこ)
コピーライター
コトバワークス株式会社代表取締役
1978年生まれ 京都府出身
関西大学社会学部卒業
大学4年生の時から大手広告代理店であらゆる業界の広告制作を手掛ける。
書いたコピーは3万件以上
2009年独立
「集客文章アカデミー」を主宰し、経営者や起業家向けに、
キャッチコピーや集客文章に関する講座を開催している。
様々な業種から依頼を受け、キャッチコピーを作成したり、
売り上げアップのための文章術のコンサルティングを行っている。
レビュー
キャッチコピーに心をつかまれて、商品やサービスを購入したという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
大企業のみならず、小さな町工場や一人の主婦が考え出した商品でも、優れたキャッチコピーのおかげで大ヒット商品になるというのは良くある話です。
逆に言うと、どんなにすばらしい商品やサービスでも、その良さが消費者に伝わらなければ、見向きもされません。
商品やサービスの良さを、一言でズバッと的確に伝えて、消費者の心をつかむのがキャッチコピーです。
私は今まで、キャッチコピーというものは、天賦の才を持った人のひらめきから生まれるものだと思っていました。
でも、この本を読んで、そうではないことを知りました。
世の中の多くのキャッチコピーは、
- 商品を売りたいターゲットを絞り込み、
- 商品とターゲットのことを深くリサーチして、
- 考え出した、たくさんのアイデアの中から原石を拾い出し、
- それを磨き上げる
という、泥臭い作業の中から生まれるそうです。
いわば、良いキャッチコピーは、天から降ってくるのではなく、1000本ノックの中から生まれると言ってもいいでしょう。
この本には、良いキャッチコピーを生み出すための理論だけでなく、
だれでもコピーを生み出せる実践的な方法が紹介されています。
著者曰く、良いコピーには「型」があると言い、
良いキャッチコピーを生み出す、「型」が38個挙げられています。
キャッチコピーを作りたい商品やサービスを、この「型」にはめることにより、
宣伝や広告のプロではない私達でも、様々なパターンのコピーを作れるのです。
その中には、きっと、ピンとくる原石があるでしょう。
それを磨き上げれば、思いもよらなかった素晴らしいコピーになるでしょう。
例えば、その「型」と実例をくつか紹介すると、
- 韻を踏む → <例> セブンイレブンいい気分
- お客様の言葉で宣言する → <例>そうだ、京都に行こう
- ドキッとする質問を投げかける → <例>今日の、ワキ汗大丈夫?
といった感じです。
私も、本にあるいくつかの型にはめて、キャッチコピーを考えてみました。
とてもプロが作ったものとは比較にはなりませんが、何もない所からは絶対に出てこないであろうコピーをいくつか思い付くことができました。
相手の心に刺さるコピーを作れるようになるまでは、もっと実践を重ねる必要があると思いますが、
「こんな私でもキャッチコピーは作れるんだ。」と思えるようになりました。
この商品をお勧めする人
これから宣伝・広告の仕事をしようとする人はもちろんですが、
プロの入門書というよりは、どちらかというと、
プロではない人が、下記のようなシチュエーションで
コピーを考えようという人に、きっと役に立つと思います。
- イベントをやることになった
- ポスターやチラシを作りたい
- キャッチーな企画書や、提案書を書きたい。
- HPやブログ、メルマガを作りたい
- 自分が考えた商品に名前を付けたい
まとめ
商品やサービスの良さを顧客に的確に伝えてヒットさせるには、良いキャッチコピーが不可欠です。
この本では、キャッチコピーを作る理論の解説だけではなく、
宣伝や広告のプロではない私達でも使える、実戦的な方法が紹介されています。
素人でも簡単にコピーを考えることができます。
しかし、ちょっと気になった点は本のタイトルです。
「キャッチコピーの教科書」というのはベタだと思いますが、
あえてそうしたのでしょうか?
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